人生を動かすとき

公園の丘に立つ金木犀の大木の向こうに夕陽が沈みます。

 

臆病なマメタが真夜中に腹痛で苦しむジサマのために

勇気を出して夜道を医者を呼びに駆ける。

勇気を出したマメタが見たものは

今まで見たことのなかった

暗闇に光が灯るモチモチの木だった

という物語を思い出しました。

 

私は月に一度だけ営業するカフェをやっています。

まだレンタルスペースを借りてのトライアルです。

毎回毎回が試行錯誤の連続で

失敗ばかりの素人カフェです。

 

このカフェを出店する前は

ぼんやりと「自分が生涯関われる何かをやってみたい、な〜。」と

空想していただけで、このもやもやした形にならない考えは

いつも通り意識の底深くに沈んでいく予定でした。

 

そんなある日、

たまたま、本当にたまたまSNSで目にした

「古民家を自分たちの手で改築してレンタルスペースを作ろう」の投稿。

今思い起こせば、

自分のどこにそんな行動力があったのだろうと

不思議になるくらいの素早さで参加に名乗りをあげていました。

年代も違う、まったく見ず知らずの集団の中にたった一人で飛び込むなんて

今までの私には考えられないことです。

 

 

人は誰しもが何かの能力を持っています。

でも、自分を信じることができないと

その能力を見つけることも、気づくこともできずに

悶々とするのです。

「何をしたいのかわからない」

「進むべき道がみつからない」

それは自分を信じていないから。

 

自分を信じるというのは

リスクを取る勇気を持つことではないでしょうか。

 

敷居をまたげば七人の敵ということわざ通り世の中はリスクだらけ。

でもそのリスクをひとつひとつ検証してみれば、すべて自分の心の中に潜んでいる自分否定な思考ばかりだったりします。

 

上司に叱られたら・・

友達に裏切られたら・・

お客さんが来なかったら・・

どんどん湧き出る不安と失敗の仮説を立てると、もうそこで足がすくんでしまいます。

人が何かにトライする時、自分が傷つかないように最悪の状況を思い描くのは防衛本能。

当然の事です。

でもそれと同時に

こんなことをしたらこんなに喜んでくれる人がいるはず

という仮説も立てられますよね。

そのプラスの仮説で勇気は沸き起こるのです。

 

もちろんリスクを取ることを選択したわけですから

心折れたり、ズタボロになることだってあるでしょう。

でも、「勇気を出した」という事実は

何物にも代え難い自信となって自分の真ん中に根付きます。

心が折れたら次はどうしたら心が折れないかを考え、実行すればいいのです。

 

人生は選択、決断、行動のくり返し。

進むか、とどまるか。

 

進むことを選択したその時から。

 

なりたい自分への人生は動き出すのです。