バランス

今日も一日が終わり陽が沈む。

金色の夕陽が空を幾重にも彩る。

 

地上では寒さの中でも青く茂る葉が色を失い

山々がシルエットになり

夕陽をフレーミングしてゆく。

 

明と暗、陰と陽、光と闇のバランスの中に身を置くと

迫り来る闇への恐怖と

やがて明ける光への安堵が折り重なる。

 

闇があってこその光、女があってこその男、裏があってこその表。

誕生の喜びには死への悲しみがつきまとう。

どちらも決して欠けることのない森羅万象の法則。

完全無欠のバランスだ。

 

 

一瞬も止まることなく

刻々と変化する自然界の抜群のバランスを保つ秩序に気づく時、

絶望の後には必ず希望がやってくることにも気づくのだ。

 

夜が長ければ長いほど、闇が深ければ深いほど

希望の光は眩しく明るい。