カオスの中の秩序

ご存知、渋谷のスクランブル交差点。

外国人観光客も驚く観光名所となっている。

「It's crazy!」と叫びながら写真や動画を撮る外国人。


この一見カオスのような交差点。

事故も起こらず、転ぶ人も見かけない。

源平の合戦のように押し寄せる歩行者同士は整然とした秩序をもって

障害物を避け、ぶつかることもなく交差点を縦横無尽に渡り切る。


生まれて初めて覚えた交通標記、青は進め、赤は止まれ。

黄色の次は赤になるから少し急いで、周囲に注意して。

そうそう、危険を予測することも大事なこと。


避難訓練では「押さない、駆けない、しゃべらない」なんて教わったっけ。

幼稚園ではおもちゃを譲り合うことも覚えた。

小学校では思いやりを、コミュニケーションを。

中学校では部活動を通して最後までやり切ることの大切さ、チームワークを。

高校では目的を持つことを。


 

毎日の生活も同じ。

めまぐるしい日常で起こる出来事に

個人個人の知識や考え、行動がちゃんと体系付けられていて

たいていの事はこなしてゆける。


カオスのようでカオスじゃない。

センター街へ、駅へ、道玄坂へ。

知力と行動力を総動員して目的地へ。


目的さえしっかり持っていれば

幼い頃に学んだことを駆使して

道は開ける。


学校で学んだことは学問だけじゃない。

生きることを学んだのだということを思い出したスクランブル交差点。