私の超リラックス方法

手相鑑定はとても集中力を必要とします。

 

最初はざわざわとした周囲の話し声や音楽が耳について

線が読めないのですが、ほんの数秒でまったく何も聞こえない状態になり

手相が浮き上がって見えてくるのです。

それからはその方のヒストリーが語りかけてくるといったイメージです。

 

日頃そんなふうに集中力を酷使しているせいか

無性に精神を解き放ちたくなる衝動にかられます。

 

そんな時は近くの山に登ります。

人はほとんどいません。音もありません。

 

いつものように一気に登り、見晴らしの良い場所の大木を背に寄りかかります。

目は遠くの稜線へ、口はたぶん半開き、

もしかしたらよだれまでたらしているかもしれないぐらい。

手足はだらしなく放り出し、絶対人には見せられないと思うほど弛緩した状態。

 

するとその半開きになった口から勾玉の形をした私の魂がすうっと出て

目を向けた先の稜線へと飛んでゆきます。

その勾玉の形をした魂は木々の間をくるくると回り、

苔むした岩の水分を吸い、

ひらひらと散る葉や花をかいくぐり、

落ち葉の下にもぐり、

山の中の精気を存分に吸い取って

出た時と同じようにすうっと音もなく私の口から体内に戻ります。

 

魂が戻ってくると、かすんでいたような目や頭の中に酸素が満ちたように

クリアになり、身体が軽くなり、なんとも言えない爽快感が体中に

満ちるのです。

 

ある日、そんなことを初めて人に話したところ「それは瞑想ですよ」と言われ

はっとしました。

 

瞑想だなんて意識したこともなく、ただただパンパンになった頭を抱えて

山に登り、座り込むだけ。

 

これが瞑想だとしたら、きっと誰にでも簡単にできることではないかしら。

 

人は常に頭の中で考えています。

「お昼は何食べよう」「今日の仕事の段取りは」「電車の中で大声で話すな」

次から次へと自分の意識がひとりごとをつぶやいています。

そんな雑念だらけの頭の中をクリーニングすると

集中力と行動力がよみがえります。

 

人によって方法はさまざまだと思いますが、

眠ったわけでもなく、食べ物を食べたわけでもないのに

身体中に満ちるあの感覚は何なんでしょう。

 

皆さんの瞑想の方法をぜひ教えてください。